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[185518] 仲間や旅路

詩人:かけてん

持たせた旗も、限界にちかかった

鎧をかぶったまま歩くからすぐにあるけなくなる

遠くで黙って見守る仲間たち

夕べの白さも忘れて
ただ秩序を忘れたあの見慣れない空

一向の旗を揺るがし
仲間は蹴落とされた

手もさしのべられずに
ただもがくも追い詰められる旅路

バタン
とうとう倒れて
気持ちも身体もけして立ち上がろうとしない

身をまもるため鎧ははなせない

そのうち涙が溢れだした

からからになった頃、ようやく陽がではじめた
小鳥はまたうたをうたいはじめている

少しだけ歩いてみた

気づくと仲間がまたあらわれた
黙って手をさしのべる仲間たち
ぼくは安心してひとつだけ鎧をはずした

そのうちまた歩いていると
バタンとたおれてしまっていた
仲間に声をかけると
また手をさしのべてくれた

鎧を外していこう
確かに誰かがそう言った


そして、いまも、歩いている
戦場のない、鎧のいらない場所にむかって

2014/07/13 (Sun)
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