詩人:甘味亭 真朱麻呂
君が何かを言えば
それは忽ち美しいバラードになってしまう
僕が美しい言葉を言っても不思議なことにパッとしない
けれど君は笑ってくれる つまらないジョーダンにさえ
君が歌えばそれは忽ちのうちに悲しくも切ないキラキラ光るバラードになるのさ
まるで夜の街のバーにいるような感覚を抱かせるよ
君の歌うバラード
君は無意識という
君が歌うバラード
君は気づいてない
だけど僕は気づいたよ
君の放つ光
美しいその歌声
何度も歌うたびそれは純度を増し僕の心にやさしく響く
流行りでも時代遅れでもないような不思議な歌で不思議な世界にいざなう君の声が響く街にゆけば
たちまちバラード
心の中に流れ出すのさ
まるで
涙のように
まるで
笑みのように
自然と 自然と
すさんだ日々もその間だけはきれいに忘れられる。