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詩人:甘味亭 真朱麻呂
一体 なにが正しくてなにが間違いか
それさえうまくわからず粉々に砕けたパズルのピースを延々絵にしていく日々
目の前にはドンと壁が立ちふさがり
なかなか前には進めない
今も 同じだ
ああ 僕らの悩ましき日々はいつまでも僕らを悩ましたままずっとずっと謎ばかりの密室に閉じこめたまま外に出さない
出口も入り口もない
楽しい仕掛けも抜け道もない退屈な世界に詰め込んで
僕らはまるで缶詰にされた気分
油まみれ
悩みまみれ
手にはなんの種か一粒の種と
真っ白な地図と
そこに書き込むためのインクのなくならないペン
それだけ持たされて旅にかり出された僕らにはあとは見えない感情と何かもわからない自分らしさで乗り越えていくしかなかった
悲しくても
死にたくなっても
冒険はつづく
リアル版RPGはまだ冒頭だ
ほらまた不安という雑魚キャラごときに悩まされている
悩まされている
僕はなんだろう
これって 一体
なんなんだろう
でもまあとりあえず
今日も日記を書くよ
天候は晴れ
思ったよりも大したことない…から書き始めるよ
そんなありふれた僕の日々つれづれなるままに過ぎゆく
それすなわちひとまとめにすりゃ旅路だと申しますれば誰もが笑い誰もが信じない毎度のようなばかばかしい作り話
それでも僕らはその作り話を本気で演じるの
今 与えられたこの身体とちっとばかし理不尽な自由にゆるされて野に放たれた野ウサギのように跳ねまわるの
涙流れちゃうくらいいやな役回り
だけどだけど
それでも僕らは役者なもんで
幕が開けば
身体が勝手気ままにうまい具合に演じちゃえるの
だからそれほど気にするな
役者は腐っても枯れても役者でしかないから
君は君でしかないから
思ったように自然体でほらそのまま生きていればいいのさ!