詩人:しゅんすけ
奥歯で自分のほっぺたの内側を噛んだ
世界のせいにするな
ばかものよ
そう言ったのは
誰だったか
寄せ集めた人の言葉を
虫のようになぞり
苛立ちをかくさなくてもいい
なんて
甘い言葉に涙して
ああ
ばかものよ
ああ
堕ちていくものよ
こんな汚い涙など
いくら流しても拭えるはずもなく
感じることを忘れてしまうまで
人前で厚い面の皮を自慢するような
子供の悪態にすらシカトしてしまえるような
そんな風に
堕落していくのだろう
それでも
かなえたい夢があるから
自分の感受性なんぞいくらでも棄ててやる
ああ
ばかものだ