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[174918] 重力を失った夜に

詩人:さみだれ

どこに行くでもない
この感覚が好き
そこにあることが確かなら
もうそれだけでいいや
どこにいようと変わらない
この感情が好き
そこにいることが確かなら
もうそれだけでいいや


(冬が終わる。長かった雪の日も溶けて無くなる。夜明けが早くなるほど眠りは浅くなるけれど、大丈夫。まだなんとかやり過ごせる。)


どこにでも行けそうな
この衝動が好き
そこにあればと願うことが
馬鹿馬鹿しくなるくらい
どこからともなく始まる
この感動が好き
そこにあったと懐かしむことが
馬鹿馬鹿しくなるくらい


(あなたは相変わらずひとりで眠れない。枕を変えても、窓を開けても。どんな思いでいるのかはわからない。たださみしいってことくらいしかわからない。もうすぐ春が来る。もしかしたらもう春なのかもしれない。暖かくなれば眠れるよ。俺がいなくても眠れるよ。)


どこにいくでもない
この感覚が不思議
そこにあることが確かなら
もうそれだけでいいや


2012/03/13 (Tue)
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