詩人:甘味亭 真朱麻呂
季節はずれの雨が降っている
君の笑顔がなんだか悲しい影を帯びている
遠くの方でリンと風鈴が鳴った
かすかに吹いた八月の生ぬるい温風
願いを一つ頼み込んで
古くなって諦めてしまった願いを代わりに差し出す
時の流れはあの人までもを浚っていったから…
少し物悲しい
夏のある日の午後
ここから見えるのは
延々と続く田畑
それと夏の強い陽射しがみせる眩しいライト
そのうちに僕は眠っていたようで
そのうちに夏も終わっていくだろう
僕の心にさみしい記憶を残して。
2007/01/27 (Sat)