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詩人:浜崎 智幸
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目覚めるまえに思い出して
このわたしの面影を
起きてもいない寝てもいない
そんか時にきっと
目覚めるまえに思い出して
わたしは夜会いに行く
遠い姫路の空を越えて
あなたが呼ぶならば
古里はいま 古里はいま
丈を競う草木
暦を越えて 季節を越えて
伸びる若い芽
目覚めるまえに思い出して
幼なじみのわたしを
心のままに風をおこす
ことができるならば
目覚めるまえに思い出して
あの時かけた呪文を
昔のように涙みせて
悔やみきれぬほどに
古里はもう 古里はもう
悲しみのない光
言葉を越えて 心を越えて
あなたに会いたい
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