詩人:野上 道弥
ガラスに囲まれた世界に立ち尽くす少女
彼女は
ステンドグラスのように着飾ることも
クリスタルガラスのように輝くことも出来なくて
ましてや鏡のように
誰かを写すことも出来ないでいる
ガラスに反射したぼやけた彼女は
彼女自身の心模様
自分を捨てたのか
見失ったのか
それすらも彼女自身が
知らないでいて
解らないでいて
彼女を囲むガラスは
彼女が作った心の壁
外から見てる僕には
彼女を助けることを
出来ないでいて
出来ないでいて
二人の陰はガラス細工の置物の様
2003/03/15 (Sat)