詩人:どるとる
世の影から目をそらした世界はこんなにも美しいのに
少し視線を移せば
ゴミで散らかしたような世界がある
ほらねまた夜が
君の瞳の中を
黒く塗りつぶす
世の中の影、
日の当たる場所
繰り返す光と影
現実はとても
醜くて 鏡をかえして君にそのままを伝える
誰かの背中に差す影を僕は 見ていたはずなのに何ひとつ かける言葉もないままに
ありふれていても
当たり前でも
それがあなたの
助けになるのなら
僕はそっと
言いたいな
こんどは
ちゃんと謳いたい
光と影の重なる この世界にも救いがあることを 僕は知っているのだから
悲しみと喜びが 交互に降るこの世界にも愛があることを知ってもらいたい
あの夕陽の赤や
あの星たちの
またたきに
目をつむるのは
あなたの勝手だけど
いつまでもそのままじゃあまりに悲しいな
そろそろ 泣き止んで
虹をさがそう
雨上がりは近い。