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[144402] 沈む夜

詩人:甘味亭 真朱麻呂


定められた形をもつ現実は意外性も何もなくただ笑える ただ泣けるだけで僕にはあまりにもむなしいのさ
どこが楽しいんだろう
どこが嬉しいんだろう
何が笑えるのかなあ
何がそんなに可笑しいのかな

わからない事ばかり
物わかり悪くって素直すぎる僕には受け入れづらいものばかりそろってる 不幸ならぞろめのフィーバー
あふれたこの世界で今夜も眠れずにいるのはなぜかしらね
つい女言葉出ちまうのもまた可笑しいや ねえ

それでも笑ってた昨日の僕はね
嘘や夢じゃないんだ
確かにちょっとだけ心の中にあるんだ
1日経っただけなのにこんなに遠い遠い記憶 手探りすればひときわ光を放つ思い出がほらかすかに見えた気が…

わずか一秒後の時間さえも僕には悲しくも嬉しくも思い出になってしまうんだ
一秒一秒をかみしめる暇もなく日々は怒濤にやって来ては去る
でもなぜかそんな運命と手を切らない
逃れられない掟の空の下 今日もなんやかやで忙しい
回り続ける時の渦の中 完全に飲み込まれるまで僕は僕は僕は目に映る明日のドアを開けます

そうして夜の終わりを告げる目覚ましが鳴るまでどうか安らぎと癒やしを与えたまえ

とてつもなく長い長い夜
キミにとても会いたくなる夜
それはそれはさびしさを夜に見るから
果てしない静寂をはらんだ孤独を感じるから

そんな夜がいつも僕にくっついて離れないのさ
心なしか空に浮かんだ月も僕をあざ笑うかのように見えちゃうのです

もう何もかも嫌い
もう何もかもイヤだ
すべてがその一言で片づいたら楽なのに
それをさせまいとする力が働いて僕を現実に引き戻す
休んでくれたらいいのに 僕が磁石ならきっとみんなと同じ極は選ばない
ただふたつきりの極しかないからみんなのうちの誰かと必然的なだぶるだけ
本当はそんなのすごくイヤだ
そんな気持ちにひとり沈まん。

2009/06/05 (Fri)
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