詩人:どるとる
テーブルの上に置いてある 書き置きの手紙
千円札が置いてある
「これで、なんか買って」
忙しいのはわかるけどたまには一緒に食べたいな
ひとりの夜は淋しい
本当は泣きたいよ
ひとりの夕飯はまずい
みんなで食べたいよ
窓の外は雨
少しずつ朝に向かってやむ予報だ
だけどね
僕の心は雨なのさ
明日も引き続きね
温めもせずに
そのまま食べる弁当の味はやたら濃くてまずい
ひとりの部屋は広い
本気で泣けてくる
夕飯残らず平らげるころにはもう雨はやんでた
たったひとつの夜が今、遠くで 朝に変わるまで僕は…僕は…起きてようかな
その夜にはとても夢なんか見られなかった
何も喋らなくても
何も楽しくなくても
あなたがいてくれる
それだけで救われることもあるのに
夜はひとりじゃ
けんもほろろ
淋しさも丸裸
心の寒さが身にしみる。