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[144405] 遠い僕におくる歌

詩人:甘味亭 真朱麻呂


呼び覚ましてみよう
忘れてた気持ちを
揺り起こしてごらん
隣で寝息をたてる僕のこと

悲しいけど
切ないけど
今はただ進むしかない
今はもう進むしかない

だからこそキミの声を合図に僕は涙を拭う汚れをはたき歩き出した
突然の雨も気にせず

いつもの事だと
あきらめをつけ
僕は今日を生きる
明日になったら
僕はまた新しい僕になる
産まれたままの気持ちと同じ気持ちの

だからだからだからだから呼び覚ましてみよう 揺り起こしてごらん

遠いあの人の声にもう昔のような優しさはない
けれど進め
だから進め

無理やりに履いた靴
大きさも合わないのに窮屈な靴で我慢して 痛みにこらえて靴擦れをおこしても傷跡に唾を塗りまた進もうとするあなた
尊敬する反面
なんか遠く感じた

それでもそれでも歩き続ける旅の中
たどり着くよ
いつかの未来
ここに僕はいたんだ
今 イメージの僕と現実の僕が出会う
その瞬間 旅は終わる 本当の終わりが始まる
遠い僕におくる歌
ちょっとぜひその時は奏でたいな

いくつもの旅をしてきたいくつもの僕に捧げるため
手向けの花みたいに僕はそっと時の川に流す その先へは行けない僕の代わりに新しい旅人にエールを。

2009/06/05 (Fri)
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