詩人:さみだれ
瞼を閉じれば
君の言葉が聞こえる
ひとりじゃないって
わかってるのに
友達とはしゃいでる
帰り道の声
自転車をこいでる
よそのお母さん
瞼を閉じれば
涙ばかり流れてくる
ひとりじゃないって
わかってるのに
人は誰を思うのだろう
どうして思うのだろう
時々歩いた道を
ふっと忘れるのに
君がまだ見ていない
あの夢を忘れない
窓から見える色が
二度と戻らないと知った
カラスの鳴き声も
電源の入ってないプレーヤーも
心に染み入る穏やかな
悲しみに静かに還っていく
瞼を閉じれば
還っていく
2012/03/17 (Sat)