詩人:どるとる
風のように ほら
いつの間にか詩が
まっさらなノートに綴られてる
窓から 吹き込む
風がくれるアイデア
心を騒がす
さあ 描こうか
湧き上がる悲しみを
さあ 描こうか
押し寄せる喜びを
風の詩 そよそよと
この命を 痛みのない時間という見えない刃で少しずつ削りながら やがて突然にさらうだろう
風の詩 ゆらゆらと
この身も心も老いがやがて蝕んで 生きる希望もなくなったとしても またこの場所で詩を描きたい
幾何学模様のような難解な気持ち 抱えて 歩き続ける日々も
安らぎに変わるまで
僕は僕を描いてく
それが正しいか
間違いかは わからない
ただ風が教えるままに ページは言葉で埋め尽くされてゆく。