詩人:#聖
突きつけられた黒い刃は
切れ味を増して
ひたすらこの身を
ひたすらこの身を蝕みました
ただいま
今は笑いを誘う
刺された黒い刃は
深度と感度を増して
ひたすらこの身を
ひたすらこの身を抉り続けました
ただいま
今は空にさ迷う
血だらけの黒い刃を
嘲りながらとひたすら罵って
ひたすらあなたは
ひたすらあなたは刻み付けました
ただいま
今は無機質な声
残された黒い刃は
時間とあの人を糧に
ひたすら私に
ひたすら私に痛みを教え続けました
そして
静かにこの肉を破り
ひたすら私の
ひたすら私の生のひとつになりました
2010/08/22 (Sun)