詩人:どるとる
僕が神様ならば 貧しい人にお金を渡そう
でもあまり沢山は渡したくない
お金じゃ買えない幸せを貧しい人は知っているのにお金を沢山持ったら そんな無償の幸せ忘れてしまうから
僕が神様ならば 努力をする人に 努力をしただけ報われるような人生を与えたいけど
努力をして何かを手に入れることの喜びを知ってもらいたいから 僕は何も結局手を下すことはできない
きっと神様も同じ気持ちだよ
目の前に理不尽が転がっていても
罪のない人がいても残酷なほど目をつむらなきゃ全ての人に同じだけの手ほどきをしなきゃいけなくなるから
僕が神様でも祈ることしかできないだろう
誰が神様でもその人だけを贔屓することはできないように
僕が神様ならば 貧しい人も裕福な人もどんな誰にでも同じ眼差しで 見つめながらも差し出すその手をやむなく引っ込めるだろう
だから生まれる悲しみやさよならは仕方ないさ
神様をうらむことはできない
だって誰も神様の苦しみや迷いを知っている人はいないから
だから僕が神様ならば同じ気持ちで 空から見つめてるだけ
そして涙を流して
その人の心に
なってあげることくらいしかできない
せめて干渉できない自分の代わりにその人の明日が晴れ渡るように願うだけ
神様にもきっと何の力もないよ
だって僕らは神様と同じように
本当は全ての人を幸せにしたいと思うから
そこには一人だけの幸せを願う嘘や偽りは無いから。