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[178954] 青空

詩人:どるとる


思い出せない遠いあの日の日々が 今は深い深い意識の奥で何かをつぶやいてる

いくら叫んでも 届かない あの日には
ぬけるような青空がそこにあるだけだ

飛行機雲が浮かんでる 僕は寝ころんだまま 何かを思いだそうとしてる

さよなら さよなら
僕はこのまま 少しずつ消えて行くだろう
さよなら さよなら
誰もが今を抱えたまま ぬるま湯のような幸せに笑いかける

その様はまるであの青い空に浮かぶ雲のように 自由だった

古い町、昔ながらの建物あの日のままで止まったままの時間がそこにある

忘れ得ぬあの日の誰かの言葉 夕暮れ時の帰り道にそっと咲いた恋の花

飛行機雲が少しずつ消えるまで 僕は映画のエンドロール見送るように一人残されたまま

また会える日まで
僕はこのまま 何もしないで枯れてゆこう
生まれ変わる時まで
僕らはこの熱く燃えるような気持ち忘れないでいるから

「あの日をまだ覚えている」

そんな気持ちで またこの場所に生まれよう

心を見せ合って 重ね合って まだ同じだねと言えたなら

こうしてやがて 尽きる命にも 意味があることを 知るから

だからさよならの続きの続きのそのまた続きで 僕らは何度でも生まれ変わって
この青空の下で 飛行機雲を見つめて思うんだ

くだらないくらい
当たり前なことを。

2012/10/08 (Mon)
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