詩人:甘味亭 真朱麻呂
こんなになるまで
傷ついて 闘って
こんなになるまで
転がって ぶつかって
そんな僕を笑えるのかい?
いつも思うけど
そんなのばからしいわ
いつまでもおぼえているなんて楽しめないわ人生
だからすぐにいやなことは忘れてしまいなさい
できるならできるなら苦労はしていないよ
でもあの君の言葉
うれしかったのは事実で
だからこそ君と出会えたあの月のきれいな夜に感謝したい
幸せは今ここで殻をやぶってまた新しい形で大人になった僕に届く屑星
もう笑顔だけでは生きられない
だから君にもまた新しいなぐさめをもらいたい
君のために
自分のために
日々 削る時間
月はそんな僕を遠くから見守る
天からは月が
地上からは君が
月の代わりになって悲しみにふるえる僕をやさしく照らす
ふたつの月が照らす
その真下で僕は笑う
余計なこともう何も望まないからそれだけは続いていってほしい
どこまでも
宇宙の終わり
むかえた後でも
僕ら 暗闇の中
愛し合えるように
互いの光で
お互いの場所
確認できるように
僕も君に負けじと
輝く月となる
月を照らす月になる
ふたつの月
君と僕は愛し合う気持ちにあふれた月さ。