詩人:どるとる
他人を通して自分が見える
他人の不幸を望む悪い自分がいる
他人の行いがまるで自分のことのよう
他人は自分を映す鏡に見える
自分のことをいつでもわかっているようで
自分のことが一番わからなかった
自信満々で描いた自画像は僕には少しも似ていない
自分のことが一番わからない 誰も皆、同じ
他人を通してはじめて気づくんだ
他人の瞳に映った自分が自分も知らない本当の自分だと
描き直した自画像はぎこちなさそうに笑いながら どこか悲しい目をしてる だけど本当を語っている
悲しかった
嬉しかった
その全ては他人が知る
自分も知らない悪や善が
光と影のように入り交じる
そこに本当の自分がいる。