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詩人:甘味亭 真朱麻呂
「嘘から出た真」
そんな言葉さえも僕には意味はなく
無惨に崩れ落ちた僕の捨て身の言い訳
その残骸が涙となって流れてくるよ
だけれど僕が君を傷つけたのは疑いようもない事実で
だけれど僕らはあしたになれば変わらず肩を並べ笑いあってる
こんな具合にこんな調子できりもなく
喧嘩なんか喧嘩なんかしたかなって感じでとぼけたふりできるから
ちょっとずつ
少しずつ
そうちょっとずつ
少しずつ
歳をとって
歳もとれば
時も経って
時が経てば
命が削れ
命も削れれば
時間が減り
時間が減れば
可能性は消える
可能性が消えたら
そこに残るのは
むなしさだけ
わびしい
愛想笑いだけ
空気がもれるような
つくり笑いだけ
それを救うのが恋のつとめ
だから頼むよ
僕を救えるのはこの世でただひとり君だけだからね
君があの日
僕に謝罪を求めたのは単に傷つけられたことを不満に思うからだけじゃない
むしろそんなのは君には小さなことだった
この世で一番大好きな人が口走るにはあまりに悲しい言葉だったから君は僕に反省してほしかったんでしょ?
今さら気づいた
マイハニー
ゆるしてくれなんて図々しいことは言わないにしても僕はこれでも僕はそれでも君が好き
とても大好き
平謝り
罪の意識なんか
そんなふうに思う昔は終わりにして僕は君を胸を張って愛せるような男になりたい なりたい
なってやる
はちみつよりも甘い甘い恋のすばらしさ誰よりも先に教えてくれた君だから思うことさ
決めたんだ
もう君を傷つけない
だからだからだから
もう一度愛しあおうよ
罪は消えない
わかってる
だからこそ
罪を胸に刻み
新しい気持ちで
君と向かい合いたいんだよ
今度は甘いだけじゃない苦みのある恋を始めよう。