詩人:甘味亭 真朱麻呂
寝てもさめてもあなたのことばかり
あなたに伝えたい気持ちが泉のようにあふれてくる
だけれど気持ちだけがあふれてくるばかりで伝える勇気はなくて
あなたと出逢えたことは僕にとって吉なのか 凶なのか
正直わからなくなった
花火のようにぱっと咲いてぱっと散ってゆく潔い恋ならばいいとも思う
だけれどやっぱりだけれどやっぱりそんな恋は悲しいね
好きだってただ言うだけでどうしてこんなにこわいのか
頭が麻痺してわからない
恋をすると人は周りが見えなくなるんだ
恋は盲目 僕は今、年寄りの視力
心の瞳に目隠ししてるようなものだね
あなたしか
あなたしか
僕には見えない
あなた以外
あなた以外
僕は見えない
やっぱり
やっぱり
僕の恋は全盲
だってあの子にはあの子にはちゃんと彼氏がいるのさえ見えなくなってるから
僕の心の瞳はバカになってるんだろう
この恋は全盲
悪すぎる心の瞳の視力
ぼやけた視界の先にはあなただけが僕には見えている
それ以外はすべて背景にしか過ぎない
そんな恋は こんな恋は
世界で一番愚かで切ない恋
目が見えない人より僕はつまずくのが多い
それは恋をしているからかな
それは恋で何もかもわからなくなってるからか
今 夏の中 僕は立ち止まり
さめた意識で考えている
気づかなきゃよかった…なんて僕はバカだな
恋は静かに夏の終わりみたいにそっけなく終わった
きっときっとあなたは僕のこの気持ちや苦しさに一生気づくことはないね
僕の幸せはきっと君が笑う場所にはない
君の幸せがそこにあっても 僕の幸せは
悔しいけど仕方ない片思い 今 恋をするには素人すぎる僕を笑ってる
恋は全盲
肝に銘じよう
でもまた忘れるね
きっと恋を恋をしてしまえばこの瞳はあなた以外見えなくなる。