詩人:どるとる
ありふれてること
当たり前であること
それを特別にしてくれるのはなんだろう
行っては帰るだけ
そんな日々に疲れても季節は時間は僕らのことを気遣ったりはしない
乾いた笑顔浮かべても誰も見向きもしない
美しすぎた未来想像図
破り捨ててもいいけれど心がそれを許さない
あなたの瞳に映る
今日という1日が
どれだけの悲しみを
喜びを君に見せているのかな
そして僕はあなたの瞳の中で ちゃんと笑えているかな
それだけがちょっと気がかりなんだ
くだらないこと
変わらないものたち
そんなものに囲まれて幸せを感じてる
笑い話にできるなら今日の悲しみもけっして無駄じゃないと思えるからね いつだってどこにいたって
同じ空と空で繋がっているような そんな安らぎが余裕を与えてくれる
行き当たりばったりの旅の途中で
落としてきたもの数知れず 僕は気づけば空っぽだった
あなたの心に巣くう
闇を悪だとするなら
過去の僕の過ちも同じように悪になってしまうから
けっして同じ秤には乗せないけれど ただ愛とかいうきれいな言い方に言い換えて
傷つけあったり寄り添ったりするんだよ
君の瞳に映る風景の一部として 笑ったり泣いたりすることのそれを幸せと呼ぶのならなんの間違いもない
ありふれてること
当たり前なこと
きっとそうさ多分そうだね
僕はずっと今まで
気づかなかっただけなんだ
その美しい風景画の中にいれたことを。