詩人:どるとる
三丁目の猫は今日も縁側でひなたぼっこ
一日中眠そうにあくびばかりしている
僕と似た者同士だから 気が合うんだ
よく遊びに行く
三丁目の猫にもやがて子供が生まれてお母さんになった
よく家族で子供を連れて ひなたぼっこする風景を見るよ
猫はいいな 気楽で
だけれど案外辛いかも
三丁目の猫はにゃんとかわいく鳴くよ
その鳴き声には少し考えさせられる何かがある
夕暮れて 空が真っ赤に染まるころ
三丁目の猫の鳴き声がしたよ 僕におやすみと言うみたいに
やがて三丁目の猫はお墓の中 飼い主のおばあちゃんも亡くなって 家もそのうち取り壊されて 三丁目の猫は僕の思い出の中だけの猫になったけど
それでも僕の思い出の中でずっとあの愛らしい鳴き声で鳴いているんだ
ほら耳をすませば
にゃんと聞こえる
くだらないことで落ち込む僕に頑張れと言うみたいに鳴いているんだ。