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[179141] 静と動即ち相反するもの

詩人:どるとる


どんな美しい花も
やがて枯れるように
時は幾重にも
僕に降りそそぎ
人の歳を奪う
命を削ぐように
そっと静かに
しかし確かに

コトコトと脈打つ静と動があるように
全ての理は相反するものとしてここに在るのです

それを紐解くのなら僕は元からここにはいない人とも
ここに確かに存在する人ともいえよう

即ちそれは対になるものとして 僕やあなたの日々を司る縁の糸 手繰り寄せて知る運命の予感

なんとなくあなたの顔を見たくてここに来ました
南の窓開けてそっと優しく吹き込む風のように
たくましいお髭をたたえた白髪混じりの顔が物語る年月の経過に流れた時間の重さがしれる

ほらねそれでもまだ愛してる
誰よりも君を

例え重なれなくても
全てを分かち合えなくても心にはちゃんと温かい何かが流れ伝う

色あせた葉っぱに
小径歩けば出逢う
もう季節は秋だ
問わずとも見える
悲しい色に染まる
街並みはモノクローム

嗚呼 それだけを伝えたくて会いに来たよ
後ろから 手渡す 少し恥ずかしさ入り混じる不器用な心思(おも)い

僕は迷わず唇寄せる

そして何度でもいうよ 君が好きだよと

君だけ愛している、と。

2012/10/21 (Sun)
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