詩人:甘味亭 真朱麻呂
恋をして
恋にやぶれ
金も底をつき
職をなくした
君の父にも嫌われ
せっかく出逢った君と早くもお別れかもなんて思ったら
君は僕の手を引いてリードしてくれた
父はだめでも母もだめでも私があなたを愛すから全然ゆるされた恋だわ
なんて不適に笑った
この街を飛び出して
あの街も飛び出して
明るい場所からどんどん離れて
僕らは暗い森の中へ
どん詰まりの現実へバタフライ
それでもあなたが傍にいれば百人力
ちっとも寂しくないわ
だからあなたも私の傍にいてよね
私、あなたを信じてるからさ
わかった
わかったよ
あの子とは大違い
君がやっぱり
君がやっぱり
運命の人だったんだね
これからそれが証明されるんだろう
今 薄々 感じてる
明日には鮮やかに感じてるだろう
あなたが傍にいればいつまでも運命は運命のままあり続ける
運命は自らが決めるものだから見いだすまでわからないのよ
あなたはあなたは言った
僕は決めたよ
そんなあなたを
一生 愛しきろうと
もう 一文無しだけれど君を幸せにできないかもしれないけれどやというほど傍にいるだけならばまかせてよ
ずっと続く悲しみ
ふたりでその痛みを分かち合って
ずっと続く喜び
ふたりでその素晴らしさを感じあって
大事なこと 日々だんだん形になる
土を削り化石を掘るみたいに 毎日だんだん真相に近づく
いつかわかる
いつかはわかる
それまで
頼りない月明かりの下で僕ら貧しささえ吹き飛ばす愛の光で周囲の目も気にせず勝手気ままに法は守りながら人徳は大事にしながら輝いていよう
とてつもなく長い夜にとてつもなくまぶしい光が終わりを告げるそのとき
愛は動き始める
歴史もまた新しい局面へ流れ始める
あなたが傍にいればそれは確実に僕らの元へといつか。