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詩人:甘味亭 真朱麻呂
昔々の出来事です
ある一人の男がどうして人は産まれるのか どうして生きているのか人に動物にたずね歩く旅をしていたんだ
ある時は風に聞き
ある時は猿に聞き
ある時は親に聞き
それでもいいこたえは見つからなかった
これだってこたえは得られなかったんだ
だから自分で探したら意外とはやく見つかった
そうさ
どうして生きていくのか
どうして産まれるのか
そのこたえは自分の中にすでにあったんだ
それは自分だけが見いだせるこたえ
生きていく中で姿をあらわしていく
この世にふたつとない正真正銘のこたえ
男はそれを糧に明日を生きていくことを誓った
それからというもの人々は生きることに対する不思議や謎や疑問を自分という素晴らしい暗号解読機で紐解くことをおぼえたらしい
めでたし
めでたし
僕もその男と同じ気持ちで明日を生きたいなあ
こたえなんてどこ探してもないはずさ
なんてことはない
気づかないだけでここにある 頭の中にある