詩人:甘味亭 真朱麻呂
私を長い間
縛り付けるもの
幾つもの鎖
心を縛り付ける
この悲しみ
ずっと ずっと
言えないまま
そこから抜け出せないまま
孤独という十字架に打ちつけられた過去
前に進むことを恐れて一歩も進めずにいる僕
その先に君はいるのに
その先に光はあるのに
なぜか進む気になれない
足が想うように動かない
それは恐れという鎖
見えない鎖
心までも縛る鎖
果てしなく続く暗闇
その先に行きたいのに…
その先に進みたいのに…
声も出せずに
低く重い息だけが
暗闇に浮遊する
暗闇にこだまする
意味のない悪あがき
それでも
涙は頬をつたう
嗚咽を繰り返す
まるで
その先にある光に
その先にいる君に
救いの手を求めるかのように
何度も何度も鎖を引きちぎろうとする
自分という
恐れという
鎖を断ち切ろうとする...。