詩人:甘味亭 真朱麻呂
涙は乾いただろう
泣き疲れただろう
そろそろ笑う時間さ
ほら自分の目の前に広がる現実から逃げないで生きるのは思うよりずっと難しいだろう
だからこそ僕たちは見つめるその闇を愛してしまうのさ
海より果てしない孤独さえもかっこいいだなんて思うのさ
涙流して嘆くばかりの現実の傷跡は休みがくるたびリセットされるとでも思ってるのか
それならふざけた勘違いだよ
涙は永遠に乾かないし
記憶に刻まれた悲しい傷跡も癒えることはない
ずっと僕が死ぬまでそれはつきまとうよ
影が僕の斜め前を歩く
そっとあらわれたり消えたりして僕をさびしくさせている
あろうことか闇を愛してる僕
光をさげすんで
希望を疑ってる
そして絶望を信じちゃってる
こんな僕に
こんな僕に
光を
絶え間ない
光を
与えたまえ
今さらおそいのかな
天はいつでも弱者の味方だろう?
敵か味方かもわからない運命が僕を走らせ目を回させる
いつでもいつまでも得られない本当の自由
心を縛られて融通の利かない奴らに取り囲まれて僕は明日も無事でいられるかな
君に手紙を出そうにも出す気力さえない
明日はどっちだ
そんな単純な選択肢じゃないのさ
明日は無数に広がる迷路みたいに入り組んでいるから
明日はどこへ行けばいいのやら どの扉を開けばいいのか
選択肢は無駄にあるのに選べる選択肢の難易度はめちゃくちゃで僕たちはそれにただ翻弄されるがまま今日も現実を散らかしている
僕たちは出口のない迷宮の中 ひたすら楽園を捜している。