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詩人:どるとる
人と人の間
無と有の間で
生きる僕は
僕にしか見えない雨で
僕の弱音を
僕にしか見えない傷跡を
隠しながら生きている
誰にでも等しく降る雨は
誰もが抱える傷跡をぼかしてくれる
影にも雨は降る
晴れていても雨は降る
時には傷跡をうずかせ
時には影を慰める
そうして
誰もいつか迎える
それぞれの世界の終わりを待つんだ
此処にいるよ 僕は笑って 大きな世界の小さな片隅で 君の帰りを待っている
真っ赤に染まった夕暮れや星の散らばる夜空眺めて たくさんの思い抱きしめる
其処にあるよ 大事なものはいつだって 君の笑い声を君の笑い顔を 心待ちにしてるくだらないことなんて何もない 当たり前なんて幻だから この心に降る一つ一つの雨粒 こぼさぬように
手のひらに乗せて
それを幸せと呼ぶの
それを幸せと呼ぶの
例えば、明日晴れるなら それもいい
例えば、明日雨降りなら それもいい
ただそこにあなたがいて 同じ雨に濡れる 人々の暮らしがある
そんな世界で 光と影のように 背中合わせでもちゃんと 同じ気持ちと気持ちでつながってる
そんな幸せがここにある。