詩人:甘味亭 真朱麻呂
どうしていつも素直になれないのかな
本当は好きだって言葉も言えてしまえるはずなのに
事実 君が好きなのに
恋は人を無口にさせる
僕は口が利けないよ
なぜか君の前では魔法にかかったみたいに
よくマンガであるお口にファスナーができたみたいにまったく不思議なんだ
でも恋とか愛を簡単に言葉にできたら困るのは何より僕らだろう
恋や愛なんて言葉にできないほうがいいのさ
形なんてない
自由な姿に身をまかせている姿こそが恋をしている姿なんだから
そわそわしているその姿がたとえばそういう姿なんだ
まさしく今の僕さ
ほら一目瞭然 わかるだろう
愛まであと一歩
キミまであと一歩
その一歩が難しいんだ
その一歩であざやかに明日が染まるかもしれないのにイチかバチかじゃ苦しいんだ
キミが笑っている
僕は確信したよ
ほんの一瞬でね
キミとの未来までもおなじくあと一歩ということに
キミさえ僕のものになってくれれば全ては丸くおさまるのになけなしの勇気すらほんの小さな風にも消えちまいそうで
それでも捨てられないからいつかは伝えなくちゃならない
全て 知りすぎている
愚かなほど
よけいなくらい
僕は 片思いの魔法にかかったよ
ある意味では呪いにも思える恋の魔法に
このドキドキ胸の苦しさため息で曇る日々キミを見たときからなんだ
わかっていたこれは初恋の魔法
僕らの未来は… 大げさなほどイメージは爆発しているよ勝手に
今日もぱっとしない気持ちでぱっとしない空を見ては桃色吐息。