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[145758] 回るメリーゴーランド

詩人:甘味亭 真朱麻呂


日々はまるで一冊の本を めくるようだよ
そのページそのページごとの違いがまた嬉しいよ

悲しかったり
切なかったり
することもね
生きてるってこと
そうだよ すなわち
苦しかったり
もどかしかったり
したりする気持ちは
生きてるあかし
まあなんて素敵

メリーゴーランドは回り続ける輪廻の中を永久に永久に
また明日も僕たちを同じ場所にはこんでいくよ 夢の中から引きずり出してさ
まったく同じ場所に寝かせているよ
誰の仕業なのか
神様はご存じないようで
まるで大仕掛けのマジックさ

枕を濡らす夜も
枕を抱いた夜も
キミに胸のうちを打ち明けた夜も
どんな夜にもたくさんの物語があってどれも素敵なドラマ

血の通った 生き生きした 物語が ほらまたキミを夢から醒ます

メリーゴーランド
回り続けて 明日もまた僕らの夢を食いその中のどれかをかなえるだろう
多くも少なくもないお手ごろな幸せを届けるだろう
その証拠にほら目覚めた僕の手元にあるちょっとした感激

世界が今
僕の敵側から
味方に回ったよ
ちょっと
違う角度から
視ただけで

くるくる くるくる
回って
時間が進んで
時計はやがて壊れて元のさやに戻るように
もとの木阿弥
スタート地点
全ては最初から
始めようか
再び僕で
なぜか古いようでどこか新しい不思議なヒューマン

メリーゴーランド
誰を乗せて回るのか
メリーゴーランド
きらびやかに輝いて
メリーゴーランド
やがて自らを自らが飲み込み世界は闇に包まれる

あとに残るのはただ静寂だけ
気持ちいいくらいの無音の静寂だけだ。

2009/07/23 (Thu)
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