詩人:さみだれ
神様はよく言ったよ
"私を信じなさい"
とりあえず頬をつねってやったよ
可愛いやつだ
毎日玉座を磨いてるんだって
きれい好きなんだろう
ついでに俺の部屋も片付けてくれ
案の定叱られたよ
"人間を作るのは大変だった"
そんな昔話をよく聞かされた
堪らなく愚痴をこぼすと
雷を落とされた
人事異動は神様の仕事だ
どうやら楽しいらしい
けれど神様は知らない
苦情に耳を貸さなくてはならない俺の苦労を
神様は毎晩泣いていた
みんなが寝静まった後に
その理由はきっと
俺なんかが理解できるものじゃないだろう
けれどその泣き顔は
なんだか神様ではなくて
眠ったふりしかできない自分が情けなかった