詩人:老女と口紅。
月の欠けた夜に抱くお前の胸に我溺るるも癒されぬ心うつろう想い遠き日に失いし人のぬくもりたぐりつつ夜露に濡れる花びら一つ快楽に墜ちいるも 心 ここにあらず我の古里はあの日あの時のあの子の唇‥なんびと抱けど さまようままに月 満ちる事なく我 果てる事なく不実に一筋の涙が 頬をつたう‥