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詩人:しゅんすけ
まだ寝る前に聞きたい歌謡曲ベスト10の
1位と8位と9位が決まらない
こんな時は泣きたいだけ泣けばいいと言ったあいつは
泣いてないふりがうまかった
真っ黒に光る夜空の底の
小さな小さな砂粒よりもっと小さい光が
蛇行して降りしきる瞼の裏に
鍵をかけた扉を激しく揺さぶる音がこびりつく
嘘つきの
大切な物は
公園の真ん中に置き忘れても
誰にも忘れ去られて
カバンが四角くなった頃にも
自分で取りに来られるのだろう
こんな夜は
泣きたいのに
まだまだ決まらない
誰にも忘れ去られて
そこにまだあるはずの
拾いにいこうか
泣いてないふりしながら