詩人:どるとる
光源はここです
いっさいの光を
集めて放つ場所
あなただよ
オーロラのように
揺らめきながら
カーテンのように
波打ちながら
数千、数億の
星の輝きを
容易く包んでしまう
オブラートのように
柔らかく 苦い悲しみも思い出も束ねて
手のひらで包み込むように僕は君の全てを知りたいんだ
わかりたいんだ
例えばこれが歌ならばどんな歌だろう
悲しみなのか喜びなのか憎しみなのか
闇を避けられずには歌えない どんな歌にも闇はつきまとう
だから僕は世界を軸にして回るよ
あのオーロラのようにただ寒く凍てつく世界の空でもきれいなその姿が見えるように
どんな世界にも希望があることを知る
だから僕はオーロラを心に描くんだ
例えばそれが歩き出すきっかけになるように
例えばそれが変われる踏ん切りになるように
僕も光を放つ
ここから
君へと朝を贈ろう
今、全ての夜が明ける
今、君にも夜明けが来る
瞼開けて、
生まれる世界
言葉見つからなくてもあなたにはわかる
それが僕から君への最後のプレゼント
思い出してください
記憶のどこかにある
あの日描いたオーロラを。