詩人:木菟
住み着いた瞳 なにも知らなかったのに
疑問すら訪ねない人の台所
見つめたならば 射抜くような 冷たい眼差しを 持ったらしい
ザラザラの鉄板には
さらさらの星が張り付いてるのに
星は笑わない。
そりゃそうさ
鞄の中の折り畳み傘は爆発しそう、と、 とろとろの涙と伝言を残した
ほらなんだか眠たくなるね
おかしいね、おかしいな
さぁ、温めておこう
キミが微笑んでくれるならそれだけで
本当に充分なのです
冷たい風の日
ただ、ちょっとだけふわっと思いだしてね
ごめんね、こうやってキミに繋がる
ゴミで散らかったこの場所で笑いあおう
なんだか足元はコンクリートでもフローリングでも畳でも大理石でもないような寒さ
飾り付けた世界でなんだか なんにも思うことはないのです
なんの揺らぎもないのです
感覚だけが鋭く かといって もうどこにも帰れない気持ちなのです
ないことを しる
いいんだ ただちょっとだけ いままで通り信じていてください
ただちょっと舐めてください
ありがとう
ありがとう