詩人:tyuuya
水を掌ですくい人の肌色とつたう木枯らしは頬が真っ赤に染まった緑血を透明なる結膜をもって吹いている雀がパサリと無益なガラスを散らばませ、朝とおっしゃる力なき折れゆく矢をガラス玉同士ぶつかりあわせている。天候は次第に迂回し始め、くだけ散った破片が地面で分散しだす。人は当たるまいとし、生けとし無機物と擦り合わされ、濁らせた芽が憎しみを萌芽させていく。それが人にナマズのようにはいいり、荒涼とした頭に嵐の切り傷を深くする。融和されゆく咎を人担いと負わさる鞭を人