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詩人:右色
あなたは間違っていないというだけで
決して正しい訳ではありません
どんな主義も主張も形を得れば
同時に反対の性質をもってしまうように
あなたの強さは
同質量の弱さに由来していると知るべきです
あなたはきっと
僕の言葉なんて既知の文脈だと笑い飛ばすでしょう
それでも僕は繰り返す
例え一字一句違えぬ文脈をあなたが持っていたとしても
僕からおくられる言葉はあなたのそれとは色が違う
それが同じで意味が無いと思ってしまうのは
単に選択肢が少ないだけで
赤か青か問うのではなく
どんな赤を問うべきなのです
然るに
僕は僕だけの色を以って
あなたに僕の言葉をおくります