詩人:どるとる
珈琲を飲んで 窓の外眺めて 舞い落ちる木の葉 見つめた
ゆるい坂道を 喫茶店に向かって降りてくる学生たちが 寒そうに手のひらをこすりあわせてる
何も変わらないまま
誰も変わらないまま
街も景色も人も
見えないものも
さみしいな ためらいもなく言葉にしたら
すぐそばで 手を握ってくれる人がいる
変わらないままの日々の中 少し 色づいたモノクロの景色
僕は 愛されている
君に 愛されている
変わらないはずの景色の中 ひとつ 動いた運命とか奇跡とか
変わらないままの時間の中 何かがわかったような気がした
秋
冬
待つのは春
夢
希望
ありったけの幸せ
膨らんだ蕾
裸の木々 揺れて
全てが白く染まる
街は変わらないまま
ただ少し塗り絵に 赤やオレンジが 白と黒だったはずの世界に色を足しただけ
それだけで。