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詩人:どるとる
今日は一段と静かな朝だ
布団から出ると寒さが身に凍みる
カーテンをあける
とまっているかのように雪が降っている
世界を覆う白い雪
時の流れまでも変えてしまったようだ
僕のまわりでは忙しなく過ぎていく時間が
窓のむこうではゆっくりゆっくり流れている
それがなんだか悔しい
さぁ 暖房のスイッチを入れて朝ごはんにしよう
雪はうっすら積もってはすぐに溶けるだろう
僕は消えない今日を積み重ねて明日を迎える
明日また明日 繰り返す日々に 疲れたときはただ心空っぽにして 何でもない時間やいつもは気づかない景色の美しさに心の足を止めてみよう
そこにはきっと
走っていてはわからない本当の明日があるから
君がいて 僕がいて
そこには変わらない景色があって 移ろいゆく季節の中 またこの街に雪が降る
言葉じゃ伝えきれない思いがあふれてる
そして僕らは
明日という日のある意味を知るだろう
振り返る あの道に
雪の上の足跡
今はもう溶けてしまった 思い出
遠く空に消える
淡く儚く
明日はまた 悲しみのあとで そっと朝を届けるでしょう
雪もやがて溶けて春が来るように 僕もそっと何かに手を振り
歩き出すのだろう。