詩人:雪 刀寿
優しい喜びをくれた ラブリー
野原をゆく 汽車の汽笛と あいまって、
ぼくの中で 膨らむ
座敷が飛ぶようで、
どこかへ旅立つ 思い
心の奥に仕舞われた プライベートエリアが くすぐったい
もう、会うこともない人を思ったことが たびたび あって、
分かれば、それで いい
そこで 気が まぎれる
シャボンは つぶれる
この身体を包んでくれた うぶゆ の温かさ
みかんの詰まった 箱のおみやげ、懐かしい香り・・
やんちゃな痒みを励ました
あなたの影は 今もくっきり残る
ラブリー
現実に この中に刻まれてるー