詩人:はちざえもん
メディアのニュースが高いところから何たるべきかを声高に叫ぶ その際身内に甘いのはご愛嬌 俺はそれを批判しかできない屑だと吐き捨てる
意味もなく憤りが天を突く 俺のそれが偶然、そこに向かっただけのこと それ以上に深い意味を持たせるとすれば そこにいる俺も誰も彼も人間だってことだ
それは絶望にだって言えるし 或いは希望に捉える事だって
気狂いピエロが呟く 気狂いピエロが声を上げる 気狂いピエロが叫ぶ 気狂いピエロが倒れる 気狂いピエロがのた打ち回る 気狂いピエロは苦悶の表情 気狂いピエロは求める 「誰ぞや、我に救いを」 俺は当然のように その前を横切るだろう
そんな俺自身 そんな人間を省みることはこの僅か 闇に佇む一瞬の傲慢
自分を傷つけることでしか生を実感できない輩など 寧ろそのまま死んじまえばいいんだ、なんて 一瞬でも思う小さな部屋
そんな悪意が 一瞬の悪意が いつ僕の本意に変わるかなんて 先生もかなり悪どい罠なんて仕掛けたもんだ
狂ったようにしか自己を表現できない僕は 傷つけるよりもタチの悪い
先生。貴方は何を悩まれていたのでしょうか? そのまま逝かれてしまうのは 少々、卑怯に思われてならないのです。
意味なんて考えないでほしい 俺にだってわからないんだ 時々何もかも壊したくなる衝動 別に珍しくもない症状 オカシクなれない僕はこうやって振り切るしかないんだ
嫉妬とも憎悪とも区別つかない醜い感情 確実に僕を構成する一部分 先生、貴方はいつだってそうでした。
画一的な偏頭痛 そうさ、この場所は いつだって他人には無関心で それでいて人間が大好きで
右腕の痺れが止まらない 先生、僕はまだまだ生きたいと思います。 案外にあれだけ嫌悪したこの場所が 僕のゆうとぴあに思えてならないのです。
先生、お元気ですか? ようやく貴方の言葉の意味なんて理解できるようになりました。 それでも僕は生きたいと思います。
先生、残念です。 貴方に心酔し、尊敬し続けた私ですが。貴方は気が付けなかったのですね。
僕は生き続けることができるまで生き続けます。 それが僕に残された貴方に反抗できる唯一の手段。
人間である以上は人間らしく、醜い自分を何処までも晒して、悪意を振りまけるだけ振りまいて。それで最後に呟いてみたいのです。 貴方の教え。