詩人:矢井 結緒
ヒューマニズムは時に残酷で一人の命を救うためにそれ以上の命を奪う事に無頓着で鈍感だ虐待され物言わぬ子供の五臓六腑がいずれ闇市のショーウインドウに並ぶだろうパシフィズムはいつも暢気なお喋り好きで自分の平和が他人の暴力で守られている事にあまり興味がない加害され自由を奪われた彼らはやがて一番右側のドアを蹴り飛ばして一斉に同じ方向へ走り出すのだろう