詩人:どるとる
目の見えない人にも 耳の聴こえない人にも同じように伝わる痛みがある
あなたの心に 深く突き刺さるように届くだろう
夜空に浮かぶ月も朝を照らす太陽も
流れゆく人の波に浮かぶように
揺れるいつもの景色の中 当たり前のように何かが崩れた
昨日まで 当たり前だと思っていた世界が
ある日突然当たり前じゃなくなった時 僕は果たして平気でいられるのかな
まわる まわる 世界
悲しみを乗せながら
喜びをはらみながら
うごく うごく 世界
人は破壊を楽しみ時に自然や命を慈しむ
矛盾だらけの 世界
光と影に隔てられて
口を開いて愛を謳う
愛し憎むべき 世界
人を思い人を憎むことはき違えぬよう
あなたの耳に 聴こえるものが例え 何も伝えぬとも 僕は存在を叫ぶだろう
ここにいるって そして見つめているって
あなたの瞳に映る世界がやがて 無惨に崩れても 瓦礫の下にも花は咲くって
恥ずかしいほど ここに存在していたいと
この残酷で許されざる世界の片隅で
僕なりの哲学を説いて 抱きしめる
まわる世界が僕の中で回転を止めるまで
まわる世界で僕の命は必死に生を訴える。