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[25961] 桜舞い散る

詩人:放射能]

透き通ったあの娘は
今にも
消えてしまいそうで
いつもいつも
忘れられてしまうのを
こわがってるのさ

最後に出した手紙を
僕が読む時
あの娘はもういない

病魔の進んだ手術中
祈っている時
あの娘はもういない

突然
抱きついてきて
僕の前で
「こわい」と本音を
もらした日があった

ふるえ疲れたあの娘を
追いつめないで
泣き疲れたあの娘は
また泣いていた

あの娘の幻影を
触ろうと
手を伸ばした時
いきなり
消えてしまうのさ

夢の中で楽しそうに
笑っていたのに
暗くなった途端
あの娘の
声が聞こえない

あの娘は
いつもいつも
忘れられてしまうのを
こわがっていたよ

ふるえ疲れたあの娘を
追いつめないで
泣き疲れたあの娘は
また泣いてたんだ

突然
抱きついてきて
僕の前で
「こわい」と本音を
もらしてたよ
「こわい」と本音を
もらしてたのに

2005/01/23 (Sun)
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