詩人:どるとる
言葉は不思議だな
受け取る人によって
その形を変えるから
言葉は妙ちきりん
受け止めた人が
僕と同じ理解をするとは限らないから
僕は言葉を知らなすぎて
君は言葉を知りすぎていて
ただそれだけの違いだけで僕の君を隔てる世界は大きく距離を広げる
言葉を通して見える
世界があるのなら
僕はその世界に 無と名づけたい
言葉を通して聴こえる音があるのなら
僕はその音を有と呼んでみたい
言葉は孤独だね
君の頭と僕の頭でも何一つ繋がらない
言葉は病弱さ
曖昧なようで 伝わる時には痛みさえ 残さずに伝わってしまう
僕が例えば愛を熟知していても
他者は愛を憎んでさえいるかもしれない
そんな感覚に時折とらわれて 僕は望んでもいないのに 人との境に一枚壁をつくる
言葉を通して見える 人の闇や狡さがある 僕はそんな人の心さえ見たいと思うんだ
言葉を返して見える 人の優しさや温もりもある
僕はそんな人の心こそ見たいと思うんだ
声に出して はじめて
生まれる 言の葉
この耳に 心に 落ちてくる 感覚がある
目を閉じて はじめて
見えるものもある
この闇に 光が 戻ってくる気がするんだ
言葉を通して見える 人の闇や狡さがある 僕はそんな人の心さえ見たいと思うんだ
言葉を返して見える 人の優しさや温もりもある
僕はそんな人の心こそ見たいと思うんだ。