詩人:どるとる
ぐうぜん 君が生まれて
ぐうぜん あなたが私の子供で
ぐうぜん あなたが私の親で
悲しいことや 嬉しいこと
不平不満胸に隠した文句 それはお互い様さ
誰にも みんなあるものだ
例えばあなたが 誰かの大切な人なら
勝手に死なないで
案外悲しむ人がいる
ぐうぜん この星に生まれて
ぐうぜん 僕は男や女で
ぐうぜん 無口やお喋りで
ぐうぜん 本や音楽を好み
ぐうぜん 今あなたは笑ったり泣いたりしている
いくつものぐうぜんが重なって いつの間にかそのぐうぜんの積み重ねがやがて
大切なひつぜんに変わる
つまらないぐうぜんの産物の僕らは
ぐうぜん 命に終わりがあって
ぐうぜん いつか死ぬだろう
だけどそれだけはわかることだから ひつぜんなんだね
ぐうぜんとぐうぜんが重なり合って 連なって いつかおしまいに繋がるまで
僕らはまだ終わらないぐうぜんの中
ひつぜんとなるべき愛や心を探す
ぐうぜん 欠伸をしているように
ぐうぜん 屁をこいているように
深い意味はなく これといったわけもなく
僕らはぐうぜん ここにいて
ただ目の前にある
今日を仕方なしに
生きている
それさえぐうぜん
すべてはぐうぜん
楽しいも悲しいも
嬉しいも卑しいも
ぐうぜん そうなっただけなんだ
そして僕はまた扉を開く その先にある
新しい ぐうぜんに手を伸ばして
ぐうぜんでも幸せになれたらいいなと思うから。