詩人:どるとる
空が青いのは いつからなんだろう
青い果実のよう まだ熟すまえの昼下がり
空が赤いのは 空が泣きはらしたから
熟したトマトのよう 完熟の夕暮れ
空が暗いのは 空が目を閉じたから
そして空が見る夢の中 星をみつける
悲しいことも 嬉しいことも 痛い思いも
優しいぬくもりも
全て 明日に 運ばれてゆくからね
空が青い理由を たずねることもなく
色鮮やかに 色を変える 空の心を 気遣うように僕はいつかこの命を空に帰すから
それまではあなたの目の届く場所で 泣いたり笑ったりするよ
いくら 考えてもわからないことや
どんなに探しても見つからない何かを
追いかけて行くように 多分この旅に意味などないことくらい僕もわかっているから
ただ空のように 時には青く時には赤く染まるのさ
悲しみ喜び痛み憎しみ哀れみ妬み僻み
邪魔なものもだいぶあるけれど まだもう少し旅は続く
空の心で 歩いていく
空の心で 生きていく。