詩人:どるとる
争いのある国の子どもたちは自分たちの境遇をうらんだりしない
争いのない国に生まれた僕たちはしょっちゅうつまらないことで人を簡単にうらむ
君が生まれた世界
僕が生まれた世界
それは同じだけど
全く別の世界だ
重ねられないよ
君の見ているその世界が 悲しみで満たされないように
そっとふるえる君の淋しげな手を僕が握っていてあげるんだ
君の見ているその世界に 残酷な現実があるのならば
君が抱えてるその現実を僕も一緒に受け入れよう 約束さ
君の見ているその世界に光を与えたい
争いのある国の人
幸せに惚けてる僕ら
似てるようで
全く似ていない
話し合えないよ
誰かの見ているその世界は 僕の見ているこの世界と何も変わらないというのに
君の見ているその世界が 例えば悲しく映るように 見え方ひとつで変わるから
君の見ている世界も
僕の見ている世界も
日ごとに変わるんだ
今日はどんなふうに映るだろう
君の見ているその世界は
僕の見ているこの世界は
すべての人が見ている世界は
ひとつかな。