詩人:ハト
いつも同じことを考えているんだ
それは例えば
誕生日の前の一瞬
ここに居ることを実感させられる
それは例えば
卒業式の一週間前
しがみついていたくとも
否応なく突き放されていくモラトリアムとのお別れ
それは例えば
異国を離陸する瞬間の
惜しむ気持とそれから安堵
どうしようもないのは
分かっているんだ
だけど気持ちが
無視できなくて
いつも同じことを考えているんだ
いつも同じことを突き付けられるんだ
きっと今夜も
秒針を見つめているんだろう
同じ気持ちを無視できなくて
2006/12/31 (Sun)